1. 「なんとなく毎日が過ぎていく」──その正体は“短期思考”
僕:
最近、毎日があっという間に終わってるんだよね。
仕事して、ご飯食べて、寝て…の繰り返し。
なんか、このままでいいのかなって不安になる。
しおり:
それはね、「短期思考」にとらわれてる状態かもしれないよ。
目の前のことだけに追われて、将来のことを考える時間がなくなってるの。
僕:
うーん、たしかに。
毎日が忙しくて、ゆっくり考えるヒマなんてないや。
しおり:
でもね、ドリー・クラークさんは『ロングゲーム』の中で言ってたの。
**「忙しさに流されていると、将来の後悔につながる」**って。
成長もできないし、ただ毎日を“消費”するだけになっちゃうんだって。
僕:
ドキッとした…。
最近、自分の人生をちゃんと“使ってる”って感覚、あんまりないかも。
しおり:
実はね、“考えるのがこわい”から、あえて忙しくしてる人って多いの。
現実を直視しないように、アニメとかSNSで時間を埋めちゃうんだよ。
僕:
それ、めっちゃわかるかも…。
僕も怖いから、考えないようにしてるところある。
しおり:
うん。でもね、**「立ち止まって、考える時間をつくること」**が、長期思考のはじまりなんだよ。
2. 長期思考は“ぼーっとする時間”から始まる
僕:
しおり、長期的に考えるって大事なんだろうけど、
正直そんなこと考える時間なんてないよ。
毎日バタバタしてるし、仕事も残業続きだし…。
しおり:
それがね、実はその「忙しさ」が、長期思考を妨げる一番の原因なんだよ。
ずっと走り続けてたら、目的地を考える余裕もなくなるでしょ?
僕:
たしかに…。
全力疾走してるときって、前しか見えないもんね。
しおり:
うん。だからこそ、いったん立ち止まる時間が必要なの。
ぼーっとしてる時間って、ムダに見えるかもしれないけど、実はすごく大切なんだよ。
僕:
でもさ、「何もしてない」って不安にならない?
ちゃんと頑張ってる人を見ると、置いてかれる気がするというか。
しおり:
わかるよ。でもね、ずっと頑張ってばかりの人ほど、あとで方向を見失いやすいの。
たとえば「そもそも何のために頑張ってるんだっけ?」って立ち止まったときに、空っぽになってることもあるから。
僕:
うわ…それ、ちょっと怖いな。
しおり:
だからこそ、意識して“考える時間”をつくることが大事。
スマホを置いて、コーヒーでも飲みながら、ただぼーっとしてみて。
すると、自分が今どこに向かってるのか、ふと見えてくるときがあるよ。
僕:
考えるって、なにか特別なことをするんじゃなくて、
「止まる」ことから始めればいいんだね。
しおり:
そう。“止まる勇気”が、未来を変える第一歩になるんだよ。
3. 本当に大事なこと以外、断っていい
僕:
最近ほんと忙しすぎて…
やりたいことがあっても、結局手をつけられないんだよね。
しおり:
それってね、「断らないから、いつまでも忙しい」っていう悪循環にハマってるのかも。
僕:
え、僕のせいなの?
しおり:
うん。ちょっと厳しい言い方かもしれないけど、
“本当に大事なこと以外を断れてない”と、時間は永遠に足りないままなんだ。
僕:
でもさ、「頼まれごとを断る」って、なんか悪い気がしちゃうんだよね…。
職場とか友達とか、角が立ちそうで。
しおり:
それ、すごくよくわかる。
でもね、他人にいい顔をして、自分に嘘をつくことのほうが、もっと怖いことだよ。
僕:
うっ…耳が痛い。
しおり:
ドリー・クラークさんはこんなふうに言ってるよ。
**「興奮度が10点満点中9点未満の予定には、“ノー”を選ぶべき」**だって。
僕:
それって…つまり、「ちょっと乗り気じゃない」くらいなら断っていいってこと?
しおり:
そういうこと。
スケジュールは、“絶対にやりたいこと”だけで埋めていいんだよ。
僕:
でも実際は、なんとなくの付き合いや残業で、どんどん時間が奪われてる…。
しおり:
だからこそ、はっきり決めていいの。
「これは、自分にとって本当に意味のあることか?」って。
迷ったときは、その問いを自分に返してみて。
僕:
ちょっと勇気がいるけど…、やってみる価値はありそうだね。
しおり:
うん。「断る力」は、自分の人生を取り戻す力でもあるからね。
4. 10年後、どうなっていたい?──理想の自分を描く練習
僕:
10年後の自分かぁ…。
正直、そこまで考えたことないかも。
今を生きるだけで精一杯って感じで。
しおり:
それも自然なことだよ。
でもね、目的地がわからないと、どこに進めばいいかも決められないよね?
僕:
たしかに。
地図も目的地もなしに歩いてたら、迷子になるかも。
しおり:
そうそう。だから、“自分はどうなりたいのか”を想像する時間がすごく大事なの。
たとえば、「どこに住んでて」「どんな人と一緒にいて」「どんな仕事をしていたいか」とか。
僕:
うーん…じゃあ僕は、結婚して、子どもがいて、
お金に困らず、好きなことを仕事にしてたいかな。
しおり:
いいね。そうやって、“制限を外して”自分の理想を描くことがポイントなんだ。
「どうせ無理だし」って思考は一旦、横に置いていいよ。
僕:
でも、理想を考えると、今の自分との差が大きくてちょっと落ち込む…。
しおり:
それも自然な反応だよ。
でもね、「じゃあ今、何をすればそこに近づけるかな?」って考えることができたら、落ち込む必要はないの。
僕:
なるほど…。
今の仕事のままじゃ難しいなら、副業を始めるとか、生活を見直すとか…。
しおり:
そう、それでいいの。
10年あれば、人生は大きく変えられる。
だからまずは、自分にちゃんと問いかけてみて。
「本当に、どうなりたい?」って。
5. 目標は“お金”じゃなく“好きなこと”で決める
僕:
10年後の理想を考えてみたけど…
やっぱり「お金持ちになりたい」って思っちゃうな。
年収1,000万とか、やっぱ憧れる。
しおり:
その気持ち、すごくわかるよ。
でもね、ドリー・クラークさんは言ってるの。
**「お金を目標にすると、道を誤りやすい」**って。
僕:
え、なんで?
お金って大事じゃん?
しおり:
もちろん大事だよ。
でもね、お金だけをゴールにすると、苦しくなったときに心が折れやすいの。
それに、無理なビジネスや怪しい話に流される人も少なくないんだよ。
僕:
あぁ…なんか納得。
確かに、儲かるって聞くと怪しくても気になったりする。
しおり:
そうでしょ?
だからこそ、目標は「お金」じゃなくて「自分の興味」にしたほうがいいんだ。
僕:
でも、自分が何に興味あるのかって…案外わかんないんだよね。
しおり:
そんなときはね、「無意識に時間を使ってるもの」を思い出してみて。
つい見ちゃうYouTubeのジャンルとか、ずっと話していられる話題とか。
僕:
うーん…僕だったら、ブログとか、弓道とか、人の悩みを聞くこと…かな。
しおり:
それ、立派なヒントだよ!
興味があることなら、結果がすぐ出なくても続けられるし、工夫できる。
それが、長く努力を続けるための“燃料”になるの。
僕:
たしかに。
「お金になるかどうか」だけで選んでたら、今頃やめてたかもなぁ。
しおり:
だからね、「自分が夢中になれること」を軸に、未来の選択をしていこう。
お金はそのあと、自然についてくるよ。
6. 成果を出したいなら、1つに絞って一点集中
僕:
好きなことを目標にしていいって言われると、
あれもこれもやりたくなっちゃうんだよね…。
副業もやりたいし、ブログも書きたいし、YouTubeも興味あるし…。
しおり:
わかるよ。でもね、一度にいろんなことをやろうとすると、力が分散してしまうんだ。
ドリー・クラークさんも言ってたよ。
**「成功したければ、一点集中せよ」**って。
僕:
でもさ、いろんな可能性を同時に追いかけた方が、チャンスも広がるんじゃない?
しおり:
確かにそう見えるけど、現実にはね、集中して深く掘った人のほうが、周りから一目置かれるの。
あれこれ手を出すより、まずは「これだけは絶対に結果を出したい」って思えるものに絞ることが大事なんだ。
僕:
なるほど…。
一点に力を集めた方が、成果も見えやすいのか。
しおり:
うん。たとえるなら、壁に穴を開けるドリルみたいなもの。
バラバラに打っても貫通しないけど、1点に集中すれば突破できる。
僕:
でも、やりたいことを1つに絞るって難しいなぁ。
全部大事に思えちゃう。
しおり:
そんなときは、こう考えてみて。
**「この1つを極めれば、他の夢も動き出すとしたら、どれを選ぶ?」**って。
僕:
うわ、それめっちゃ響いた…。
ブログをちゃんと育てられたら、ライターの仕事も広がるし、発信力も身につくかもしれない。
しおり:
そう、それが“レバレッジの効く選択”ってことだよ。
一番大きなリターンが得られる場所に、まず集中することが大切。
7. 挫折しそうなときは「なぜやるのか」に立ち返る
僕:
正直さ、やる気が続かないことも多くて…。
ブログも最初は頑張ってたけど、結果が出ないとつらくなっちゃう。
しおり:
うん、その気持ちすごくよくわかるよ。
でもね、ドリー・クラークさんは言ってたの。
**「行動を続けるには、“なぜそれをやるのか”を明確にすることが大切」**なんだって。
僕:
“なぜ”かぁ…。
うーん、なんとなく「お金を稼ぎたい」とか、「自由になりたい」とか思ってるけど、それじゃ弱いのかな。
しおり:
そうかもね。
“なんとなく”の理由だと、壁にぶつかったときにすぐ心が折れやすくなるの。
だからこそ、自分の価値観や理想とちゃんとつながっている理由が必要なんだよ。
僕:
たとえば…どういうの?
しおり:
たとえば「誰かと同じ苦しみをしてる人の力になりたい」とか、
「家族と過ごす時間を増やすために働き方を変えたい」とか。
“それをやる理由”が、自分の心にちゃんと刺さっていることが大事。
僕:
なるほど…。
そう言われてみたら、僕が書いてるのって、昔の自分に届けたいって思ってる記事が多いかも。
しおり:
それ、すごくいい動機だと思うよ。
心からの“想い”があると、簡単には折れない。
だから、つらくなったときこそ、自分に問いかけてみて。
「なぜこれを始めたんだっけ?」って。
僕:
うん、やってみる。
見失わないように、ノートに書いて貼っとこうかな。
しおり:
いいね。“想いを言葉にして見える場所に置く”って、意外と効果あるんだよ。
8. うまくいかなくてもOK。プランは変えていい
僕:
しおり、実はさ…
頑張って始めたことがうまくいかなくて、ちょっと凹んでるんだ。
しおり:
そうだったんだね。
でもね、それって全然悪いことじゃないんだよ。
ドリー・クラークさんも言ってたよ。
**「一発で成功する人なんて、ほとんどいない」**って。
僕:
たしかに…。
でもSNSとか見てると、他の人はうまくいってる気がしてさ。
しおり:
それは「見えてる部分」だけを比べてるからだよ。
本当はみんな、何度もプランを変えたり、失敗を経験しながら前に進んでるの。
僕:
でも、途中で変えるのって、なんか「逃げ」みたいで気が引ける…。
しおり:
そう思っちゃうよね。
でもね、「目的地は変えずに、ルートを変える」ことはすごく大事な戦略なんだよ。
うまくいかない道をずっと進むより、やり方を柔軟に変えた方が、ずっと近道になることもあるから。
僕:
なるほどな…。
失敗したら「別の方法」を探していいってことか。
しおり:
うん。
たとえば「プランA」がダメだったら、「プランB」に切り替えてみればいいし、
それもダメなら「C」「D」って、とことん試していけばいいんだよ。
僕:
あぁ、なんか少し気がラクになった…。
また違う方法でやってみようって思えてきた。
しおり:
それが長期思考のいいところ。
今の結果に一喜一憂せずに、10年後のゴールを見て進むことが大事なんだよ。
9. 最初の一歩は“小さくていい”
僕:
いろいろ考えて、やりたいことも見えてきたんだけど、
いざ始めようとすると、めっちゃハードル高く感じるんだよね…。
しおり:
うん、その気持ちすごくわかる。
でもね、ドリー・クラークさんは言ってたよ。
**「いきなり大きく始めると、心が折れやすい」**って。
僕:
それ、まさに僕だ…。
張り切って毎日5時間ブログ書いて、全然結果出なくてやる気なくなったことある。
しおり:
うん、頑張りすぎると、ちょっと結果が出ないだけで大きく落ち込んじゃうよね。
だからこそ、“小さな成功体験”を積み重ねることが大事なんだ。
僕:
小さな成功体験、かぁ…。
たとえばどんな感じ?
しおり:
たとえば、「今日は見出しだけ作ってみよう」とか、「15分だけ集中してやってみよう」とか。
富士山も、いきなり頂上じゃなくて“1合目”から登るでしょ?
僕:
ああ、なるほどね。
「完璧じゃなくていい」って思えると、ちょっと気がラクになるな。
しおり:
うん、それが続けるコツだよ。
いきなり全力じゃなくて、“毎日ちょっとずつ”やるから続けられる。
僕:
たしかに、続けられなきゃ意味ないもんね。
じゃあ、今日もほんの少しでも進めてみようかな。
しおり:
うん、いいね!
最初の一歩が小さくても、それが未来につながっていくんだよ。
まとめ|長期的に考えられる人が、結局いちばん遠くまで行ける
しおり:
ここまで読んでくれてありがとう。
『ロングゲーム』のエッセンス、少しずつ伝わったかな?
僕:
うん、めっちゃ刺さった。
正直、今までは「目の前のことだけで精一杯」って感じだったけど、
少し先の未来を想像するだけで、日々の行動が変わっていく気がしたよ。
しおり:
そう。人生って、いきなり大きくは変わらないけど、
「今日の小さな選択」の積み重ねが、未来をつくっていくんだよ。
僕:
なんか、“ちゃんと考えて生きていいんだ”って、勇気をもらえた気がする。
しおり:
大切なのは、忙しさに流されず、
“自分にとって意味のあること”を見失わないこと。
そのために、止まって、考えて、小さく進めばいいんだよ。
🔚 最後に|「意味のある時間」は、今ここからつくれる
僕:
今まで、「何者かにならなきゃ」とか、「人より早く成果を出さなきゃ」って焦ってたけど…
それより、“自分が納得できる時間”を積み重ねたいな。
しおり:
うん、それが本当の意味での“成功”かもしれないね。
長期戦だからこそ、あせらなくて大丈夫。
これからも、一緒に考えていこうね。
僕:
ありがとう、しおり。
今日からちょっとずつ、はじめてみるよ。
しおり:
うん、応援してるよ。
また迷ったら、いつでも図書館においでね。
📘紹介書籍
『ロングゲーム──今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』
著:ドリー・クラーク
出版社:かんき出版
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