はじめに|絶望の底から這い上がる
僕:
ねぇ、しおり。お金って…怖いね。
なんかさ、どれだけ気をつけてても、ふとしたことで一気に崩れちゃうことってあるじゃん?
しおり:
うん、それは本当にあると思う。
特に「知らなかった」ってだけで、人生が傾くこともあるからね。
僕:
うわ、それめっちゃリアル……。
今日の本、なんかそういう話だったりする?
しおり:
そうなの。今日紹介するのは、金森重樹さんの著書
『借金の底なし沼で知ったお金の味』(自由国民社)。
タイトルからして衝撃的だけど、内容はもっとすごいのよ。
僕:
え、どんな話?
しおり:
東大を出た著者が、25歳でフリーター、気づけば借金1億2000万円。
でもそこから“お金の知識”と“行動力”で這い上がって、今では年商100億円のグループ企業のオーナー。
僕:
……映画かよ。
しおり:
でもこれは現実の話。そして、この本からわかるのは——
「お金に強くなるには、学ぶことと考え続けることが何より大事」ということ。
今日はその学びを一緒に深掘りしていこうね。
環境が思考をつくる|親や先生の常識は“20年前の価値観”
僕:
東大卒でも1億円以上の借金って…正直、想像できないよ。
しおり:
うん。でも著者の金森さんは「環境のせいでそうなった」とも言ってるの。
僕:
環境のせい?
しおり:
たとえば、親や先生、友達の言うことを無条件で信じて育つでしょ?
でも彼らの多くは「お金持ち」じゃないから、**お金の考え方も“お金持ちじゃない人の視点”**なんだよね。
僕:
たしかに…「お金儲けは悪いこと」みたいに教えられてたかも。
しおり:
その価値観をずっと持ってたら、お金の話を避け続けちゃうし、投資や事業のチャンスを見逃すことにもなるの。
僕:
つまり、どんな環境に身を置くかが大事ってことか。
しおり:
そう。水が器の形に従うように、人も環境に染まる。
だからこそ「誰とつき合うか」「何に触れるか」を意識するのが、お金の学びの第一歩なんだよ。
無知は罪|お金の勉強を怠ると搾取される
僕:
でも勉強って…何から始めたらいいか、正直わかんないんだよね。
しおり:
それが落とし穴なんだよね。金森さんも言ってたけど、「お金のことを知らない」ってだけで、人生が大損することもあるの。
僕:
たとえば?
しおり:
リボ払いで利息地獄にハマったり、よくわからない保険に入ったり…。
実際、彼は「知識がなかった」せいで騙されて、借金が1億円まで膨らんだの。
僕:
東大出てても?
しおり:
学校の勉強とお金の勉強は別物だからね。
投資や税金、仕組みを知らなかったら、いくら地頭がよくても搾取されちゃうの。
僕:
うわ…怖いけど納得。
しおり:
だからこそ、**“無知は罪”**って言葉が響くんだよね。
学ぶことでしか、自分を守る術はないの。
富裕層は“質素”に生きる|見栄より中身
僕:
でもお金持ちって、やっぱ高級車とか時計とか持ってるイメージあるよ?
しおり:
それ、実は間違いなの。金森さんが働いた超富裕層の社長は、国産の車にユニクロの服、朝3時起きで毎日働く人だったんだって。
僕:
え、想像と全然ちがう…。
しおり:
本物のお金持ちは、お金を「使うこと」よりも「増やすこと」から喜びを得るの。
だから、無駄に贅沢しないし、見栄も張らない。
僕:
そうか…見栄のための支出って、自分を苦しめるだけだもんな。
しおり:
「みっともなく生きる」ことが、むしろお金持ちへの近道なんだって。
ユニクロでも全然いいし、ブランド品なんてなくても堂々としていればいいの。
僕:
それ聞いてちょっとホッとした。
騙される人の共通点|判断を他人に委ねる危うさ
僕:
でもさ、なんでそんなに何度も騙されちゃったんだろう?
しおり:
それは「判断を人に委ねたから」なんだよ。
投資のプロに「任せてください」って言われて、自分で考えることを放棄したの。
僕:
ああ…自分で理解してないのに、大金を預けたってことか。
しおり:
そう。お金のことを他人に任せるのは、自分の人生のハンドルを手放すのと同じ。
「なんとかしてくれるだろう」って気持ちが、一番危ないの。
僕:
それ…昔の僕だ…。
しおり:
東大卒でも、判断力がなければ簡単に騙される。
だから金森さんは「お金の判断だけは人に任せるな」って強く言ってたよ。
追い詰められたら「まず寝ろ」|極限の対処法
僕:
借金1億って、普通ならもう心が壊れるよね…。
しおり:
うん。でも金森さんは、あるとき「もう考えるのやめよう」と思って、
焼肉食べて、ビール飲んで、ぐっすり寝たんだって。
僕:
え、寝たの!?
しおり:
うん。そして起きたら、少し冷静に考えられるようになってたらしい。
「やばいときほど、人はバカな決断をする。だから寝ろ」って名言もあるよ。
僕:
なんか…わかる。焦ってるときって判断ミスるし。
しおり:
そう。寝るのって、実は一番のメンタルケアかもしれないね。
知識と行動で人生は反転する|借金地獄からの脱出法
僕:
でも結局どうやって借金返したの?
しおり:
最初は不動産会社に就職して、マーケティングと簿記を死ぬ気で学んだの。
その知識を活かして、見込み客のリストを集めて商品を売って、そこからビジネスを回したんだって。
僕:
おお…地道だけど、戦略的!
しおり:
しかもね、借金地獄で「もう失うものなんてない」状態だったから、
最後は“勝負をかけるしかない”って腹をくくったらしいよ。
僕:
まさに、どん底からの逆転劇…。
しおり:
「学び、考え、動けば、人はどこからでもやり直せる」っていう強いメッセージが込められてるよね。
まとめ表|借金地獄から抜け出すための教訓
問題 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
お金に関する判断ミス | 無知・親や先生の古い常識に依存 | お金の勉強をする/環境を変える |
騙される・搾取される | 他人に任せて自分で考えない | 投資・契約は理解してから決断 |
見栄や欲にお金を使う | 富裕層のイメージが誤っている | 質素に生きる/お金は増やすために使う |
精神的に潰れそうになる | 極限のストレス・焦り | 一度寝る・休むことで冷静さを取り戻す |
行動できずに詰む | 知識も計画もないまま頑張ろうとする | まずは学び、戦略を立てて小さく行動 |
最後に|借金1億円からの生還が教えてくれる、“諦めない”という希望の力
しおり:
金森さんの人生は、まるで底なし沼に沈んでいくような絶望から始まりました。
でも彼は、そこで「終わった」とは思わなかった。
むしろ「ここから学べることがある」と、這い上がるための知識と行動を積み重ねていったんです。
たとえどんなに失敗しても、
たとえどれだけ無知で傷ついても、
人は「学び直すこと」で、何度でもやり直せる。
そしてその力は、特別な人だけが持っているものじゃありません。
私たち一人ひとりが、今この瞬間からでも手に入れることができるんです。
だから大丈夫。
もし今、人生がうまくいっていないと感じていたとしても、
「学ぶこと」「考えること」「あきらめないこと」——
この3つさえ忘れなければ、あなたにもきっと未来は変えられます。
私もずっと、あなたのそばで応援しています🍀
僕:
……ありがとう、しおり。
なんかね、自分にもまだ“これから”がある気がしてきたよ。
また来るよ。📘✨
📘紹介した本はこちら
『借金の底なし沼で知ったお金の味』
金森重樹|自由国民社
どんなに絶望的な状況でも、
人は「学び直し」で人生を立て直せる。
行動と知識で切り拓く、お金のリアルが詰まった一冊です。
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