はじめに|「夢を語るのが怖い」って感じたこと、ありませんか?
僕:しおり、ちょっと相談してもいい?
最近さ、なんか**“夢”を語るのが怖くなってきた**んだよね。
しおり:うん、どうしたの?何かあったの?
僕:「こんなことやってみたい!」って話すと、
「無理に決まってるでしょ」とか「現実見なよ」って言われることが多くてさ。
どんどん言えなくなってきたというか…夢を持つことが恥ずかしくなってきたんだ。
しおり:そっか…。それはつらかったね。
でもね、夢を語るのが怖くなるのって、真剣にその夢を追いかけてる証拠でもあると思うよ。
僕:…え、どういうこと?
しおり:夢を語るって、すごく勇気がいることなんだよ。
だって「どうせムリ」と笑われることもあるし、現実とのギャップに苦しむこともあるから。
でも、それでも夢を手放したくない人にこそ読んでほしい一冊があるの。
僕:それって…?
しおり:📘 西野亮廣さんの『夢と金』。
“夢”ってなんだろう?“お金”ってなんのためにあるんだろう?
この本は、そんな問いに真正面から向き合ってるの。
僕:夢と金って、なんか対極にある感じするね…。
「夢を語る人はお金に無頓着」とか、「金の話をする人は夢がない」みたいなイメージもあるし。
しおり:うん、でもね、実は「夢」と「お金」は矛盾するものじゃないんだよ。
むしろ、夢を守るためには、ちゃんとお金の話をしなきゃいけないってことを、この本は教えてくれるの。
僕:…ちょっと興味出てきたかも。
**夢を現実にするための“稼ぐ力”**って、僕にも必要なことかもしれないな。
しおり:うん。今日はこの本を通して、
「夢を見る力」と「現実を生き抜く力」を両立するヒントを一緒に探っていこうね
稼ぐ力は、夢を守る力である
僕:しおり、“夢を守る力”って言われても、ちょっとピンとこないんだけど…。
しおり:うん、わかるよ。
たぶんね、「夢を叶える力」と「夢を守る力」はちょっと違うんだよ。
僕:違うの? 同じようなことに聞こえるけど…。
しおり:うん、たとえばね。
夢を叶えるには、「こんなことやりたい!」っていう想いと行動力が必要でしょ?
でもその途中には、生活費、時間、家族、周りの目…いろんな“現実”が壁になる。
僕:ああ…うん。わかる。
お金のことで不安になって、結局「今はまだ無理かな…」って夢を引っ込めたことある。
しおり:そう、それが“夢を守る力”の出番なの。
夢をあきらめないために、現実を維持するだけの“稼ぐ力”が必要なんだよ。
僕:つまり、「お金があれば夢が買える」って話じゃなくて、
「お金がないと夢を守れない」ってことか。
しおり:そうそう!
西野さんも言ってたよ。
「夢を叶えるためには、お金が必要。でも、お金を目的にすると夢は腐る」って。
僕:うわ…それ、絶妙なバランス感だね。
夢のために稼ぐけど、稼ぐことが目的になっちゃダメ。
しおり:うん、だからこそ、「夢のために稼ぐ」って明確に意識することが大切。
それが、夢を“語るだけ”じゃなく“守る力”に変える第一歩なんだよ😊
高価格帯があるからこそ、みんなが助かる?
僕:しおり、「高価格の商品」って、なんか罪悪感あるんだよね…。
「こんなに高いの売っていいの?」って思っちゃう。
しおり:うん、その気持ちわかるよ。
でもね、高価格帯の商品があることって、実は社会全体を支えることにもつながってるんだよ。
僕:え、どういうこと?
しおり:たとえばさ、テーマパークを思い浮かべてみて?
年間パスポートを買う“超ファン”がいるからこそ、通常料金のゲストもあの世界観を楽しめるよね。
僕:あ、なるほど…!
たしかに、毎週来てる人の売上があってこそ、僕みたいな“年に一回”でも成り立つわけか。
しおり:うん、これはビジネスでも同じ。
高価格帯のお客さんが支えてくれているから、低価格でも提供できる人が増えるってこと。
僕:逆に、「みんなに安く届けたい!」って思っても、
高価格帯を用意しないと続かないってことか。
しおり:そうなの。西野さんも言ってたよ。
「“高い”があるから“安い”が続く。“金持ち向け”をやると“庶民向け”も守れる」って。
僕:なるほど…。僕は「安くていいモノをたくさんの人に」って考えてたけど、
それを叶えるには、高価格の戦略も必要なんだね。
しおり:うん、“高い=悪”じゃなくて、“選べる”ことが大事なんだよ😊
誰のために、どんな価格で、どんな価値を届けるか。そこを考えられる人が、ちゃんと長く愛されるんだと思うな。
ハイスペックとオーバースペックの落とし穴
僕:この前スマホを買い替えようとしたときにさ、
「最新モデルで、できること全部詰め込みました!」みたいなやつを店員さんにすすめられたんだよ。
しおり:あ〜あるねぇ。なんでもできる!って感じで、つい惹かれちゃうよね。
僕:そうそう。でも、結局メールとSNSと動画くらいしか使わないし、
なんか…**“自分に合ってないのに背伸びしてる感”**がすごかった(笑)
しおり:それまさに、“オーバースペック”だね。
本来の目的や使い方に対して、性能が過剰すぎる状態のこと。
僕:そういえば、西野さんも「高機能だからって売れるわけじゃない」って言ってたよね?
しおり:うん、彼の例えで印象的だったのが、「人類最速の自転車」。
どんなに速くても、近所のスーパーに行くのに必要?って話になるでしょ?
僕:あぁ〜なるほど…!
“すごい”と“ちょうどいい”は違うってことだね。
しおり:そうなの。
「届けたい相手が何を求めてるか」から逆算しないと、オーバースペックは自己満足で終わっちゃうの。
僕:ブログ書くときに「これも入れなきゃ」って詰め込みすぎてたのも、それだったかも…。
読む側からすると“多すぎて読みきれない”んだよね。
しおり:ふふ、そういうときは「相手のために、あえて削る勇気」も必要だよ。
「選ばれたいなら、選びすぎない」ってことかもしれないね😊
「意味」を売るという考え方
僕:モノが売れない時代って言われてるけど…やっぱり“質”がよくないとダメなんじゃない?
しおり:もちろん質も大事。でもね、最近はそれ以上に**「意味があるかどうか」**が問われてるんだよ。
僕:「意味」って…どういうこと?
しおり:たとえば、ただのコーヒー1杯でも
「この一杯が誰かの雇用を守っている」とか、「環境にやさしい生産方法で作られた」って聞くと、
そのコーヒーに“共感”が生まれるでしょ?
僕:あ、たしかに!
「誰かの夢を応援できる」とか、「自分の信念に合ってる」って感じられると、
ちょっと高くても買いたくなるかも…。
しおり:そうそう、それが“意味のある消費”だよ。
そしてそれを提供できる人が、これから選ばれていくの。
僕:でも、そういう意味をどうやって伝えればいいのかな…。
しおり:そこがポイントでね、“意味”は伝えるんじゃなくて、共感してもらうものなんだよ。
西野さんも言ってたよね。
「モノを売る時代は終わった。“意味”を売る時代に突入している」って。
僕:なるほど…。
商品にストーリーや背景があるかどうかで、選ぶ理由が変わってくるってことか。
しおり:うん。だから、**「何を作ったか」より「なぜ作ったか」**を伝えられる人が強いんだよ😊
夢や想いを乗せた商品は、それ自体が“誰かの夢を支えるきっかけ”にもなるからね。
応援される人になるための秘訣
僕:それにしてもさ…しおりみたいに、いつも誰かに応援されてる人って、何が違うんだろうね。
しおり:え、私?ありがとう。でもね、応援される人って、才能があるからじゃなくて「応援したくなる雰囲気」を持ってる人だと思うよ。
僕:雰囲気かぁ…。なんか“応援される人”って、もともとスター性があるというか…。
しおり:ううん、それよりも大事なのは、**「未完成感」や「成長中の姿」**なんじゃないかな。
「完璧な人」より「頑張ってる途中の人」に、応援したくなる気持ちってない?
僕:あるある! たしかに、「あの人なら放っておいても大丈夫」って思うより、
「頑張ってるな、力になりたいな」って人に気持ちが向くかも。
しおり:そうでしょ?
だからこそ、西野さんは「未完成でいることが最大の魅力」って言ってたんだよ。
僕:うわ…逆に“完璧にしすぎた”ことで、距離を作ってたかもしれないな…。
しおり:そうなの。応援されるって、“余白”があることなんだよ。
それに、「応援してくれてありがとう」と感謝をちゃんと伝えることもすごく大事。
見返りを求めず、でも支えてくれる人をちゃんと覚えておくこと。
僕:応援されるのって、才能よりも「人柄」や「姿勢」なんだね。
努力してる姿や、ちゃんと感謝を伝えること——それが“応援の連鎖”を生むんだ。
しおり:うん。夢を叶えるのは1人の力じゃないからこそ、“応援の集め方”は最強のスキルになるよ😊
自分ひとりで働かない稼ぎ方とは?
僕:うーん…理想はあるけど、結局「自分ひとりで全部やるしかない」って気がしてさ。
なんか、夢ってすごく孤独じゃない?
しおり:その気持ち、すごくわかるよ。
でもね、**夢って「1人で頑張るもの」じゃなくて、「誰かと叶えるもの」**なんだと思う。
僕:え?でも自分の夢なのに、他の人に頼ってもいいの?
しおり:うん。というか、「応援される構造」をつくることが、夢を叶える本当の近道なんだよ。
西野さんも、「お金を出してくれる人だけじゃなくて、“手伝ってくれる人”を巻き込む仕組みが必要」って話してたよね。
僕:ああ…クラウドファンディングとかって、まさにそういう考え方かも!
しおり:そうそう!
たとえば、自分が絵本を作りたいと思ったら、
- 絵が得意な人
- 製本に詳しい人
- 宣伝してくれる人
みんなと力を合わせた方が、**「完成」だけじゃなくて「届けるところ」まで進めるでしょ?
僕:確かに…。
自分ひとりで頑張るよりも、「やりたいことに共感してくれる人」を巻き込む方が、ずっと心強いかも。
しおり:うん。“お金のやり取り”だけじゃなく、“想いのやり取り”がある関係って、すごく強いんだよ。
だから、稼ぐって「売る」こと以上に、「仲間を作ること」でもあるんだよね。
僕:うわ…“働く”の定義がちょっと変わった気がする。
1人で苦しむんじゃなくて、「一緒に目指せる人」を探せばいいんだね。
しおり:うん😊
夢は、みんなで叶えた方がずっとあったかいし、ずっと面白いよ。
まとめ表|夢とお金の“現実”に向き合うために
🧩 問題 | 🧨 原因 | 🛠 対策・ヒント |
---|---|---|
夢を語るのが恥ずかしい | 「夢=キレイごと」という思い込み | お金の視点を加えることで“現実の夢”に変わる |
夢が途中で折れてしまう | 稼ぐ力がない=夢を守れない | 生活を支える収入源を持つことで夢を継続 |
情報発信しても響かない | “全部入り”で読者が疲れる | 伝えたいことを1本に絞る「設計図」の発想 |
頑張っても選ばれない | ハイスペック=共感されるとは限らない | “ちょうどよさ”を意識した設計にする |
商品が売れない | 「質」だけでは動かない時代 | “意味”や“ストーリー”を伝えて共感を得る |
一人で頑張りすぎて疲れる | 孤軍奮闘で支援が集まらない | 仲間を巻き込み、応援される構造を作る |
📘 最後に|「夢を叶える」って、実は“あったかい”ことなんだ
僕:……うん、なんか夢の話って、もっとギラギラした“野望”みたいな感じかと思ってた。
しおり:ううん。夢って、もっと“自分らしさ”とか“想い”を大切にするものなんじゃないかな。
だからこそ、「お金」と向き合うことが、夢を遠ざけるんじゃなくて**“守る力”になる**って、私は思うよ。
僕:うん…今日はちょっと、自分の夢と、向き合えた気がする。
がむしゃらじゃなくて、仕組みで叶えるって考え方、取り入れていきたいな。
しおり:うん。無理にがんばらなくていい。大切なのは、“想いを届ける方法”を工夫することなんだよ。
応援してくれる人も、仲間も、きっとその工夫に気づいて、力になってくれるから🌱
僕:ありがとう、しおり。…また相談しに来てもいい?
しおり:もちろん!
夢の話は、何度でもしていいんだよ。 またゆっくり話そうね😊
📕 書籍紹介リンク
📘 『夢と金』
著者:西野 亮廣(にしの あきひろ)
出版社:幻冬舎
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