はじめに|「このままで大丈夫?」と感じるあなたへ
僕:
最近さ…会社の先輩が突然辞めちゃってさ。
なんか「このまま定年まで会社にいても安泰じゃないかも…」って、不安になってきたんだ。
しおり:
うん、それってとても大事な気づきだよ。
実は今の時代、「ひとつの会社に頼ること」自体が最大のリスクになりつつあるの。
僕:
でも、だからといって“独立”とか“起業”なんて、僕にはハードル高すぎて…。
しおり:
そんなあなたにこそ読んでほしいのが、橘玲さんの著書
📘 『貧乏はお金持ち|「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』(幻冬舎)。
この本では、
会社や国に縛られず、**「制度を味方につけて自由に生きる方法」**が紹介されているの。
しかも、それは一部の成功者だけができる特別な方法じゃないよ。
僕:
制度を…味方に?
しおり:
うん。たとえば「マイクロ法人」を活用した節税・信用づくり・保険の見直しなど、
ちょっとした知識と準備だけで、“雇われない人生”の選択肢がグッと身近になるんだよ。
僕:
なんか、ワクワクしてきたかも…!
しおり:
それじゃ今日は一緒にこの本の内容を読み解いて、
「会社や国に依存せずに生きる方法」を探っていこうか📘
会社だけに頼らないリスク分散の考え方
僕:
正直さ…ずっと「大企業に入れば一生安泰」だと思ってたんだよね。
でも最近は、有名な会社でもリストラの話をよく聞くし…。
ひとつの会社に頼るのって、やっぱり危ないのかな。
しおり:
うん、実はそれがこの本の最初の大事なポイントなの。
**「リスクを一箇所に集中させないこと」**が、これからの時代の生き方の基本なんだよ。
僕:
リスクの分散って、投資の話かと思ってた。
しおり:
投資だけじゃなくて、働き方や収入源も同じ。
たとえば、リストラされたときに何も準備してなければ、経済的にも精神的にも一気に追い詰められちゃうよね。
でも副業やスキル、あるいは法人設立という**“逃げ道”や“別ルート”を持っておけば、安心感が全然違う**の。
僕:
確かに…。僕みたいな凡人こそ、逃げ道って必要かもしれない。
しおり:
そのとおり。「選択肢があること」が、本当の意味での自由に近づくカギなんだよ✨
マイクロ法人は誰でもつくれる“自由へのチケット”
僕:
でも…「法人をつくる」とかって、やっぱりハードル高いんじゃない?
なんか社長とか起業家って、選ばれた人の世界ってイメージがあってさ。
しおり:
そう思っちゃうよね。でもね、実は会社って、びっくりするくらい簡単に作れるんだよ。
僕:
え、ホントに?だってオフィスとか従業員とか、いろいろ必要じゃないの?
しおり:
それがね、**「自宅で」「一人で」「20万円前後あれば」作れちゃうの。
この本ではそういう小さな会社のことを、「マイクロ法人」**って呼んでるの。
僕:
マイクロ法人…それって何がいいの?
しおり:
一言でいうと、税金・保険・お金の流れをコントロールしやすくなるの。
サラリーマンではできなかった自由な選択が、一気に広がるんだよ。
僕:
うわぁ、めちゃくちゃ興味出てきた…!
「会社に縛られない生き方」って、ほんとにできるんだなぁ。
しおり:
うん。マイクロ法人は「雇われない人生」を現実にするための入り口なの。
それを知ってるか知らないかで、人生の選択肢は大きく変わってくるんだよ📘
マイクロ法人で税金を低く抑える
僕:
でもさ、法人って税金とかめんどくさそうじゃない?
個人事業主のほうが気軽って聞いたことあるけど…。
しおり:
実はその逆でね、マイクロ法人をうまく使えば「税金を大幅に抑えること」ができるの。
サラリーマンって、給料にそのまま所得税がかかるでしょ?
僕:
うん…毎月しっかり引かれてるよ(涙)
しおり:
でも法人を持てば、“経費”として扱えるお金の範囲が一気に広がるの。
たとえば、自宅を事務所にすれば家賃の一部が経費になるし、
パソコンやスマホ代、光熱費や通信費も、事業に関係するなら経費として落とせる。
僕:
え、そんなにいろいろ?…今まで全部、自腹で払ってたよ…。
しおり:
さらにね、法人から自分に“給料”としてお金を払えば、給与所得控除っていう節税も使えるよ。
つまり、法人税と所得税、それぞれの「おいしいところ」を使い分けられるの。
僕:
まさか法人がそんな節税アイテムになるなんて…目からウロコすぎる。
しおり:
でしょ?
「知らない人は払いすぎてる」、そんな世界がまだまだたくさんあるんだよ。
社会保険はサラリーマンだけが損をする?
僕:
そういえば、保険料も高いんだよね…。
手取りが増えないのって、社会保険料のせいなんじゃないかって思っててさ。
しおり:
それ、鋭いね。実はね、サラリーマンが一番損をしやすいのが“社会保険”の仕組みなんだよ。
僕:
えっ、どういうこと?
しおり:
サラリーマンは、厚生年金や健康保険に入ってるよね。
これって給料から自動で天引きされるでしょ?だから**「取りっぱぐれがない」=優先的に徴収される**んだよ。
僕:
たしかに、毎月ごっそり持っていかれてる…。
しおり:
でもね、自営業やマイクロ法人の人は「国民年金」「国民健康保険」に切り替えられるの。
そして支払う保険料は、**“自分の給料額に応じて”**決められるから、コントロールが効くんだよ。
僕:
つまり、自分の“給料を少なく設定すれば”保険料も下げられるってこと…?
しおり:
その通り!もちろん最低限の保障は必要だけど、一人暮らしで医療費をあまり使わないなら、マイクロ法人+国保の方が圧倒的に有利なケースもあるの。
僕:
うわぁ…これも“知ってるかどうか”でめちゃくちゃ差が出る話だ…。
しおり:
うん。「搾取される側」から「選べる側」に回るには、まず制度を知ることからなんだよ📘
自由に生きるには“お金の教養”が不可欠
僕:
でもさ…法人作ったり、税金のこと考えたりって、なんか難しそう…。
お金のことって、やっぱり一部の人しかわからない世界なのかな…。
しおり:
ううん、そんなことないよ。むしろ、**「お金の知識=人生の選択肢」**って言ってもいいくらい大事なことなんだよ。
僕:
でも僕、数学苦手だったし、ファイナンスとか聞くだけで拒否反応が…
しおり:
大丈夫。橘玲さんの本では、そんな“お金オンチ”な人でもわかるように、
「黒字でも倒産する会社がある理由」から教えてくれるの。
僕:
えっ?黒字なのに潰れる会社って、どういうこと?
しおり:
それはね、「現金が回らなくなった」から。
お金の流れ、つまりキャッシュフローを知らないと、会社も家計もあっという間に危機に陥るの。
僕:
たしかに…。収入があっても支払いに追われたら、意味ないもんな…。
しおり:
うん。だからこそ、投資や融資、経費と税金の基本を知ることが、自由な生き方の土台になるんだよ。
難しいことを一気にやろうとしなくていい。少しずつ“お金の使い方・守り方・育て方”を学んでいこうね📘
僕:
なんだか、少しずつならやれる気がしてきた…!
利子を払って“信用”を育てるという発想
僕:
そういえばさ、借金って悪いイメージあるんだけど…。
橘さんの本では「お金を借りることが信用になる」って書いてあったよね?
しおり:
うん、それがすごく大事な視点なの。
たしかに、借金=悪って思いがちだけど、本当に怖いのは“信用がない”ことなんだよ。
僕:
どういうこと?
しおり:
たとえばね、低金利で少額の融資を受けて、それをきちんと返す。
それだけで「この人は約束を守る人」っていう実績=信用が積み上がるの。
そして次は、もっと大きな金額を、もっと良い条件で借りられるようになる。
僕:
なるほど…“利子は信用を買うためのコスト”ってことか。
しおり:
そうそう!
逆に、一度も借金をしたことがない人って「信用の履歴がない」から、困ったときにお金を借りにくくなるんだ。
僕:
じゃあ、ちゃんとコントロールできる範囲で借りて、返す練習も大事なんだね。
しおり:
その通り。「お金は血液」って言われるように、流れを止めないことが大切。
マイクロ法人を持てば、事業資金として融資も受けやすくなるし、将来の選択肢もグッと広がるんだよ📘
国家は従うものではなく、使うもの
僕:
でも、こうやって制度の“裏技”みたいなことって、
なんかズルしてるみたいな気がするんだよね…。
しおり:
うん、そう思う気持ちもわかるよ。
でもね、橘玲さんが伝えたいのは「ズルする」ことじゃなくて、ちゃんと“仕組みを理解して使いこなす”という考え方なの。
僕:
仕組みを…使いこなす?
しおり:
うん。たとえば私たちは、国が決めた制度に「従う」だけで生きてることが多いよね。
でも本当は、国の制度って「使うためにある道具」でもあるんだよ。
僕:
なるほど…。保険、税金、年金…みんな“決められたから払う”って思ってたけど、見方を変えれば“選んで使える制度”でもあるんだ。
しおり:
その通り。マイクロ法人を立てることも、税制や社会保険の仕組みを味方につけることも、全部「国家を道具として使う」っていう発想から始まるの。
僕:
今までは、制度って「文句を言うもの」だと思ってたけど…
これからは「戦略的に活かすもの」だって考えられるかも。
しおり:
そうだね。不満を言っても変わらないなら、制度のルールを理解して、自分の人生に活かした方がよっぽど建設的だよね📘
まとめ|“制度を知らない”ことが、最大のリスクだった
問題 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
会社に依存しすぎて不安定になる | 選択肢が少ない・収入源が一本 | マイクロ法人の設立で働き方・所得を分散する |
税金や保険料の負担が重く、手取りが減る | サラリーマンは制度上、不利になりやすい | 法人化で節税・保険料の最適化を図る |
お金に対する不安が消えない | ファイナンス知識・信用構築の不足 | 少額融資・キャッシュ管理で“信用を育てる” |
制度に従うだけで損をしている感覚がある | 国家の仕組みを知らずに「受け身」で生きている | 制度を理解し“使いこなす側”に回る |
最後に|「自由」は知ってる人から手に入れていく
僕:
正直、今まで「自由に生きる」って、もっと才能とか特別なスキルが必要だと思ってた。
でも、“制度を知って、戦略を立てること”が、自由への第一歩なんだなって実感したよ。
しおり:
うん。難しそうに見えるかもしれないけど、**大事なのは「一歩ずつ理解して、自分の選択肢を増やしていくこと」**だよ。
今日みたいに本から学ぶことも、立派な第一歩だよ。
僕:
ありがとう、しおり。なんだか勇気が出てきた。
「雇われない生き方」って、怖いんじゃなくて、“自分の人生に責任を持つ覚悟”なんだね。
しおり:
その気づきが何よりの収穫だね✨
またいつでも図書館に相談しに来てね。一緒に“自由への戦略”を立てていこう📘
📘 書籍情報
貧乏はお金持ち|「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
著:橘 玲|出版社:幻冬舎
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