はじめに|「どうして自分ばっかり…」と思ってしまうあなたへ
僕:最近さ、「なんで自分ばっかりツイてないんだろ…」って落ち込むことばかりでさ。
しおり:そう感じる人、すごく多いよ。でもね、そんなときに読んでほしいのがこの本。
📘 『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』
著者:荻野弘之(かおり&ゆかり)
出版社:光文社新書
しおり:エピクテトスは、ローマ時代に奴隷として生きていた人なの。それでも、どんな逆境にも心を折らずに生き抜く哲学を育てたのよ。
僕:えっ、奴隷…?そんな状況で生きる希望を持てるなんて、想像もつかないよ。
しおり:「自分でどうにもできないことは手放す」っていう考え方に、きっと救われると思うよ。
1. 自分ではどうにもできないことを手放そう
僕:僕さ、自分の身長とか、能力とか、ほんとに自信なくて…。
しおり:それね、エピクテトスは「変えられないものは気にしない」って言ってるの。たとえば、顔、親、過去の失敗、そういったものね。
僕:そうは言っても、やっぱり気にしちゃうじゃん…。
しおり:でもね、それに執着しても時間もエネルギーもムダになる。だから、自分が“コントロールできること”に集中しようって話なの。
僕:行動とか、考え方、努力の仕方ってことか。
しおり:そう。それなら100%自分の意思で変えられるよね。
僕:…ちょっとだけ、希望が見えてきたかも。
2. 恐怖を軽く見る考え方
僕:最近、不安ばっかり。地震とか病気とか、将来とかさ…。
しおり:わかるよ。でも、エピクテトスは「避けられないことを恐れるな」っていうの。
僕:え?恐れちゃいけないの?
しおり:ううん、恐れてもいいけど、過剰に支配されるのは損ってこと。災害や病気は完全には避けられないから、「必要以上に気にしないこと」が大事なんだって。
僕:…たしかに、不安に潰されて動けないのは、もったいないよね。
しおり:そう。だから“今できること”に集中して、備えだけしてあとはおまかせ。
3. 他人の言動や評価はコントロールできない
僕:SNSとか職場とか、人の目を気にしちゃって疲れる…。
しおり:あるあるだね。他人の評価って、自分ではどうにもできない部分だからね。
僕:褒めてほしくて頑張ったのに、スルーされたときの虚しさ…わかる?
しおり:わかる。でも、そこで大切なのは「自分がどう接したか」「どんな姿勢でいたか」なのよ。
僕:そっか、自分の“やること”に集中すれば、気持ちも整えやすいかも。
しおり:うんうん。他人の反応は風のようなもの。自分の軸を育てよう。
4. 脇役でも全力で生きる
僕:周りと比べちゃって、「自分って地味だな…」って落ち込むんだよね。
しおり:エピクテトスは「配役は神が決めるもの」って言ってるよ。脇役でも、その役を全力で演じることが“よく生きる”ことなんだって。
僕:主役に憧れてたけど…脇役でも輝けるってことか。
しおり:そうだよ。裏方でもなくちゃ物語は成立しないし、それぞれの役には意味があるの。
僕:…なんか、自分の仕事にも意味があるように思えてきたよ。
5. 快楽より達成感を選ぶ
僕:最近、つい夜ふかししてスマホで動画見ちゃうんだよね…。翌朝、後悔するのに。
しおり:それもエピクテトスが触れてるよ。「快楽は短期的、達成感は長期的」ってね。
僕:目先の楽しさに逃げちゃうのが癖になってるかも…。
しおり:でもそのとき、ちょっとだけ我慢して早起きしてみたり、筋トレしてみたり。そうやって「快楽を遠ざける練習」をしてみようって。
僕:…たしかに、ブログを書ききった日のほうがよっぽどスカッとするかも。
6. 自分にやさしくなる方法
僕:些細なミスでも「自分ってホントだめだな」って思って落ち込むんだよね。
しおり:他人には「気にしないで」「次があるよ」って言えるのにね。自分にも言ってあげて。
僕:え、それ言っていいの?甘えじゃない?
しおり:ううん、自分を責めすぎると立ち上がれなくなっちゃうよ。それよりも「立ち直る力」を持てる方がずっと強い。
僕:…うん、ちょっと自分に優しくしてみる。
7. 「失った」のではなく「返した」と考える
僕:昔、仲の良かった人を亡くしたことがあって…しばらく何も手につかなかったんだ。
しおり:エピクテトスは「それは神から一時的に預かっていたもの」って考えるんだって。
僕:……預かっていたもの?
しおり:うん。健康も人間関係も、永遠の所有物じゃない。返したと思えば、感謝が残るって。
僕:そっか…“なくした”じゃなくて“ありがとう”を残せたら、心が少し軽くなるかもな。
まとめ|エピクテトスの教えに学ぶ「よく生きる知恵」
問題 | 原因 | エピクテトスの教え |
---|---|---|
生まれや才能を嘆く | 自分では変えられないことに執着している | 軽く見て、できることに集中する |
将来や健康への不安 | 避けられないものを気にしすぎている | 今できることに集中する |
他人の評価に振り回される | 他人をコントロールしようとしている | 自分の行動・考え方に集中する |
自分を責めすぎてしまう | 自分だけに厳しくしている | 他人にかける優しい言葉を自分にも |
脇役の自分に価値を感じない | 主役願望や劣等感 | 脇役でも与えられた役を全力で演じる |
快楽に依存してしまう | 一時の気持ちよさに逃げている | 小さな苦痛を選び、達成感を重ねる |
喪失に心を閉ざしてしまう | 永遠にあると思い込んでいる | 「返した」と考えて感謝に変える |
最後に|今日も、あなたの舞台で輝こう
僕:しおり、ありがとう。なんか、生きるのが少しラクになった気がする。
しおり:うん。主役じゃなくても、自分の人生の舞台で輝けばいいんだよ。
僕:そっか…。よし、今日も精一杯“僕の役”を演じてくるよ!
しおり:それができれば、きっともう大丈夫。また、いつでも相談に来てね🌿
📘 書籍紹介リンク
『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』
著者:荻野弘之(かおり&ゆかり)
出版社:光文社新書
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