はじめに|「失敗が怖い」そんな自分を責めていませんか?
僕:
最近、どうもチャレンジするのが怖くてさ…。
失敗したらどうしようって考えちゃって、結局何もしないまま時間が過ぎてるんだよね。
しおり:
うん、その気持ち、すごくよくわかるよ。
でもね、そんな時にぜひ読んでほしい本があるの。
📘**『マインドセット 「やればできる!」の研究』(キャロル・S・ドゥエック著/草思社)**
ジャンルでいうと心理学なんだけど、自己啓発とか教育・ビジネスにも通じる大切な考え方が詰まってるの。
僕:
“マインドセット”…? なんか難しそうだけど、そんなに大事なことなの?
しおり:
うん、実はね、「成功する人」と「途中で止まっちゃう人」の違いは、能力じゃなく“考え方”にあるってことが、この本では詳しく紹介されてるの。
特に、“失敗”にどう向き合うかで、人生が大きく変わるっていうのがすごく面白いのよ。
僕:
え、じゃあ俺も、失敗が怖いままじゃもったいないってことか…?
しおり:
そういうこと!
今日はこの本から、“成長マインドセット”という武器を手に入れて、失敗を味方に変えるヒントを一緒に学んでみようね。
固定マインドセット vs 成長マインドセット|あなたはどっち?
僕:
しおり、「マインドセット」って言葉は聞いたことあるけど、正直ちゃんと分かってないんだよね…。
しおり:
それで大丈夫だよ。実は私も最初は「考え方のクセ」くらいに思ってたんだけど、この本を読んですごく納得したの。
ドゥエック先生は、マインドセットを大きく2つに分けてるの。
それが──
📌 固定マインドセット(=才能は生まれつきで変えられない)
📌 成長マインドセット(=努力次第で能力は伸ばせる)
僕:
あ、なんか分かるかも…。
「俺は向いてないからムリ」ってすぐ思っちゃうのは、たぶん固定型ってやつか…。
しおり:
そうそう! 固定マインドセットの人は、「失敗=自分の無能さ」だと感じやすいの。
だから挑戦を避けてしまう傾向があるんだよね。
僕:
あー、それ完全に今の俺や…。
できる人を見ると、「あの人は才能あるからな」って、すぐ比べて落ち込む。
しおり:
でもね、成長マインドセットの人は、**「できるようになるにはどうすればいいか?」**っていう視点を持ってるの。
他人と比べるより、昨日の自分と比べるような感じ。
僕:
それ、かっこいいな…。
たしかに、比べる相手を間違えると、自信なくなる一方かもしれない。
しおり:
うん、「自分は成長できる」って信じることで、挑戦する勇気が湧いてくるの。
そしてね──マインドセットは生まれつきじゃなくて“変えられる”ものなんだよ。
僕:
変えられる…? じゃあ、俺も今からでも成長型になれるってこと?
しおり:
もちろん。
このあと一緒に、「どうやって変えていくか」も見ていこうね。
失敗の捉え方がすべてを変える理由
僕:
でもさ、そうは言っても…やっぱり失敗って怖いよね。
周りにどう思われるか気になるし、「またやっちゃった」って落ち込むし。
しおり:
うん、その気持ちはとっても自然なことだよ。
でもね、本書で印象的だったのは──**「失敗=終わり」じゃなくて、「失敗=成長のスタート」**って考え方なの。
僕:
成長のスタート…?
うーん、正直ピンとこないかも。
しおり:
じゃあ例え話をしてみようか。
AさんとBさん、2人ともプレゼンでミスしちゃったの。
Aさん(固定型)は、「自分にはセンスがない」と落ち込んで、それ以来もう前に出ようとしなくなっちゃった。
一方で、Bさん(成長型)は、失敗後にフィードバックをもらって改善しようとしたの。
半年後、どっちがチャンスをつかんでいたと思う?
僕:
…Bさんだろうな。
行動を止めなかった人の方が、そりゃ成長するよね。
しおり:
そうなの。成長型の人は、失敗を「上手くいかなかったデータ」だと思ってるの。
ゲームでいえば、ボス戦で負けた後に「どう戦えばいいか」を考える感じかな。
僕:
あ、それならちょっと分かるかも。
失敗が「恥」じゃなくて、「次に活かす材料」だって思えたら、たしかに前向きになれる気がする。
しおり:
うん、そうやって少しずつ「失敗=怖いもの」から「失敗=学びのチャンス」って思えるようになると、
挑戦できる場面がどんどん増えていくよ。
僕:
なんか、ちょっと勇気出てきたかも。
…よし、次に失敗したら「成長のサイン」って思ってみる!
しおり:
それでOK!
失敗を恐れず一歩踏み出せる人が、いちばん遠くまで進めるんだから。
褒め方ひとつで人の未来は変わる?
僕:
そういえば、マインドセットって「育てられ方」にも影響するって聞いたことあるんだけど、本当?
しおり:
うん、本当だよ。
実はね、人のマインドセットは「周囲の声かけ」で大きく変わるの。
特に、“どんなふうに褒めるか”がめちゃくちゃ大事なんだって。
僕:
へえ、褒めるっていいことなんじゃないの?
なんか、どんどん褒めて育てよう!みたいな風潮もあるし。
しおり:
もちろん褒めること自体は大切なんだけど、問題は「褒めるポイント」なの。
たとえば──
📌「すごいね、頭いいね!」って褒めると、結果重視の固定マインドセットを育てちゃうこともあるの。
「失敗したら評価されないかも」って思って、次に挑戦できなくなっちゃうんだよね。
僕:
うわ、心当たりある…。
僕も「これは評価されるやつか?」って気にして、無難なことしかやらなくなる時あるな…。
しおり:
一方で、「工夫したね」「よく粘ったね」みたいにプロセスを褒めると、成長マインドセットが育つの。
「次も頑張ってみよう」って、自分の力を信じられるようになるんだって。
僕:
なるほど…。
僕、新人の後輩に「センスあるな~」ってよく言ってたけど、それって逆効果だったかも…。
しおり:
その気づきがあれば大丈夫!
これからは、「工夫したところ」「頑張ったプロセス」を見てあげてね。
褒め方を変えるだけで、人の未来が変わるかもしれないよ。
僕:
ほんとだね…。
褒めるって、意外と“育てるスキル”なんだなぁ。
職場や家庭で“伸びる関わり方”を実践するには
僕:
でもさ、実際の現場でそれを活かすって難しくない?
特に仕事なんて、結果が出ないと評価されないし…。
しおり:
うん、たしかに現実はシビアだよね。
でも、**「プロセスを見て、そこを認める」**っていう姿勢は、職場でもすごく効果があるんだよ。
僕:
どういうこと?
しおり:
たとえば、新人の営業マンがようやく初契約を取ったとき──
「やっぱり君はセンスあるね!」って言うのは、固定マインドセット寄りの褒め方。
でも、「何度も通って、資料も工夫してたよね。よくやったね」って言えば、本人の努力と工夫に光が当たる。
僕:
ああ、それなら本人も「また頑張ろう」って思えそう。
「センス」って言われると、逆にプレッシャーにもなりそうだし…。
しおり:
そうなの。
同じ褒め言葉でも、「能力の証明」じゃなくて「成長の証明」として伝えることで、次のチャレンジへの意欲がわいてくるんだよ。
僕:
それ、家庭でも使えそうじゃない?
子どもに「すごいね!」じゃなくて、「工夫したんだね」って伝えるみたいな。
しおり:
うん、むしろ子育てや教育の場こそ、マインドセットの影響が大きいって言われてるよ。
日常の言葉かけで、子どもは「努力で変われる」って思えるようになるからね。
僕:
職場も家庭も、「見てくれてる」って感覚があると、頑張る力になるんだなぁ。
しおり:
うん、だからこそ、「どう声をかけるか」は思った以上に大切な“関わり方のスキル”なんだよ。
成長マインドセットがくれる、未来の選択肢
僕:
ここまで聞いて思ったけど──
「考え方ひとつで、こんなにも行動が変わる」って、ちょっと衝撃かも。
しおり:
うん、まさにそこが『マインドセット』のすごいところなんだよ。
私たちは気づかないうちに、「どうせ無理」「これは才能の世界」って決めつけて、自分の可能性を狭めちゃってるの。
僕:
あぁ…たしかに俺も、「できない理由」を先に探してたかも。
しおり:
でもね、成長マインドセットの人は、「できるようになる方法」を考えるの。
その思考のクセがあるだけで、未来の選択肢がまるで変ってくるんだよ。
僕:
たとえば?
しおり:
たとえば──
📌 新しいスキルを学ぶときも、「最初からできなくて当然」と受け入れられる
📌 周りと比べるんじゃなくて、「自分の成長」に集中できる
📌 挫折しても、「また挑戦すればいいや」と切り替えられる
結果として、行動を止めずにいられる人になるの。
そして、そういう人にだけ、チャンスは何度も巡ってくる。
僕:
なるほど…。
「失敗を恐れないこと」が、未来の可能性をひらく鍵なんだね。
しおり:
うん。どんなに環境が変わっても、“考え方”はいつでも自分で選べるから。
成長マインドセットって、人生を前に進めるための強い味方なんだよ。
僕:
…ありがとう、しおり。
なんか、自分のことをちょっと信じてみたくなってきたよ。
まとめ|失敗を恐れず、成長を選ぶために
🧾まとめ表|問題 → 原因 → 対策
問題 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
失敗が怖くて行動できない | 「失敗=能力のなさ」と捉えている | 失敗=成長のチャンスと捉え直す思考習慣を持つ |
褒めても部下が伸びない | 結果や才能ばかりを褒めている | 努力や工夫など“プロセス”を認める |
比較ばかりで自己否定してしまう | 他人とばかり比べてしまう | 「昨日の自分」との成長を重視する |
変わりたいのに動けない | 自分の能力に限界を感じている | 「努力で変われる」と信じるマインドを育てる |
ラストメッセージ|挑戦は、未来の自分へのプレゼント
しおり:
失敗って、やっぱり怖いよね。
でもそれは、「もっとよくなりたい」って思ってる証拠でもあるの。
成長マインドセットを持てば、怖さを感じながらも、ちゃんと一歩を踏み出せるようになるよ。
僕:
うん、今日の話を聞いて、少しずつでも「やってみよう」って気持ちがわいてきた気がする。
変われるかどうかじゃなくて、変わろうとすること自体が前向きな一歩なんだね。
しおり:
そうそう! “やればできる”って、根性論じゃなくて「信じて、積み重ねていくこと」なんだよ。
その挑戦は、きっと未来のあなたを助けてくれるプレゼントになるはず。
僕:
ありがとう、しおり。
…なんだか、またすぐ相談しに来たくなりそうだよ☺️
📘書籍紹介リンク
- 📘書籍情報
- 『マインドセット 「やればできる!」の研究』
- キャロル・S・ドゥエック 著/草思社
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