はじめに|年金+月10万円で、人生にハリが戻る?
僕:
ねぇ、しおり。
「定年後はのんびり」って思ってたけど、現実はなかなかそうもいかないみたいでさ。
年金だけじゃ心もとないし、でもフルタイムはしんどいし…。どうしたらいいんだろう?
しおり:
うん、わかるよ。
でもね、坂本貴志さんの『月10万円稼いで豊かに暮らす 定年後の仕事図鑑』を読むと、
“老後の働き方”に新しい選択肢があるって気づかされるの。
僕:
“ちょうどよく”…?
しおり:
そう。
年金+月10万円くらいで、無理なく・楽しく・人の役に立ちながら働く。
そんな暮らしをしている人たちが、実はたくさんいるんだよ。
僕:
へぇ、それならちょっと興味あるかも…。
老後=終わり、じゃなくて、**もうひとつの“始まり”**って考え方もできるんだね。
しおり:
うん。
定年後の不安を、安心に変えるヒントが、この本には詰まってる。
一緒に見ていこうか?
1. “老後=引退”の時代は終わった
僕:
ねぇ、しおり。
定年って、やっぱり「引退」ってことなんだよね?
もう働かなくていい、みたいな。
しおり:
そう思うよね。
でもね、今は“定年=完全リタイア”っていう時代じゃなくなってきてるんだよ。
僕:
えっ?じゃあ、みんな定年しても働き続けてるの?
しおり:
うん。実際、70代前半でも3人に1人が働いてるっていう統計もあるの。
もちろんフルタイムじゃなくて、週2〜3日、1日数時間っていう人も多いけどね。
僕:
でもさ…それってちょっとしんどくない?
「もう働かなくていい」って思ってたのに…。
しおり:
わかるよ。でもね、ただ働くのが大変ってわけじゃなくて、“働くこと自体が心の支えになる”人も多いんだ。
誰かの役に立ったり、生活にリズムができたり、ちょっとした収入があることで安心感が生まれたり。
僕:
なるほど…。確かに、何も予定のない毎日って、逆に不安になりそうだもんね。
しおり:
そうそう。
昔は「引退=余生」だったけど、今は**「定年後=第二のステージ」**って考える人が増えてるの。
無理なく、気楽に、でも誰かのために働けるっていう、新しい働き方の形だね。
僕:
老後って、もっと自由で、もっと楽しくできるのかもしれないね。
2. ついやってしまう“間違った思い込み”
僕:
でもさ、「老後も働く」って言われても…
なんか、**“年取ってまで働くのはみっともない”**っていうか、
ちょっと後ろ向きなイメージがあったんだよね。
しおり:
それ、よくある思い込みだよ。
でもね、実はそれって昭和的な価値観の名残かもしれない。
僕:
え、どういうこと?
しおり:
昔は「定年=引退=勝ち逃げ」みたいな空気があったの。
だから、働いてる高齢者を見ると「生活に困ってるのかな…」なんて思われがちだった。
でも今は違うよ。“生きがい”のために、あえて働いてる人も多いんだ。
僕:
たしかに…。近所のおじさんも、週に数回だけ公園の掃除してるけど、なんかイキイキしてるかも。
しおり:
でしょ?
しかも、「働かないと暇すぎて逆にしんどい」って声も多いんだよ。
人間って、誰かに必要とされると、心が元気になる生き物だからね。
僕:
なるほどなぁ…。
「働く=お金のため」だけじゃないってことか。
しおり:
そうなの。
それに、今の定年後の働き方は“自分で選べる”自由さがあるのも魅力。
週3日だけ、午前中だけ、好きな場所で…って、いろんなスタイルがあるんだよ。
僕:
うわ、それならちょっとワクワクしてきたかも。
“老後はこうじゃなきゃ”って決めつける必要、ないんだね。
しおり:
うん、思い込みを手放すと、定年後の世界がぐっと広がるよ🌱
3. 書籍から学ぶ“成功のエッセンス”|老後を豊かにする働き方のヒント
僕:
じゃあさ、実際に「定年後もうまく働いてる人たち」って、どんなふうに働いてるの?
しおり:
うん、それこそ坂本さんの本には**“無理せず・楽しく・必要とされる”働き方のヒント**がたくさんあったよ。
いくつか紹介するね。
✅ ポイント①|60歳を過ぎると、仕事の満足度が上がる?
僕:
えっ?普通は年齢とともに下がっていくんじゃないの?
しおり:
そこが面白いところでね、仕事への満足度って、50代で一度底を打つんだけど、60歳を過ぎてから上がり始めるって調査結果があるの。
理由は、お金や出世を求める働き方から、「体を動かしたい」「誰かの役に立ちたい」という価値観に変わるからなんだ。
僕:
たしかに…その年齢になると、“膝関節の方が大事”って感じるかも(笑)
✅ ポイント②|月に5〜10万円で、ちょうどいい生活リズムが生まれる
しおり:
老後の支出って意外と多いんだけど、年金+月5〜10万円の収入があれば大きな不安はカバーできるって言われてるよ。
「生活の足し」としてはもちろんだけど、“生活にハリが出る”という面でもこの金額はちょうどいいんだって。
僕:
なんか…“無理して稼ぐ”じゃなくて“気持ちよく働く”って感覚、いいね。
✅ ポイント③|65歳以降は“転職”が普通⁉︎
僕:
それまでの仕事をずっと続けるのがいいんじゃないの?
しおり:
もちろんそれもアリだよ。でもね、65歳を境に“まったく別の仕事に就く”人も多いんだって。
プログラマーから清掃員、教師から農業へ——まるで人生のジョブチェンジみたいな感じ。
僕:
なんか…ドラクエの転職システムみたい(笑)
しおり:
ほんとにそんなイメージかも。
新しい環境で、気楽に・自由に働けるって、第二の人生として悪くないでしょ?
僕:
こうして聞いてると、老後の働き方って案外おもしろいね。
働くって“生きてる実感”にもなるのかもしれない。
しおり:
うん。
がんばりすぎなくてもいい。でも、まったく働かなくてもつまらない。
その“ちょうどよさ”を見つけられた人が、豊かな老後を送れているんだと思うよ🌱
4. 僕が気になった働き方3選|“自分に合う仕事”ってどう選ぶ?
僕:
ここまで聞いてると、なんだか働くのも悪くない気がしてきたよ。
でも実際、どんな仕事があるのかな?自分に合うかどうかも不安なんだよね…。
しおり:
大丈夫。坂本さんの本では、65歳以降に人気の仕事や“ちょうどいい働き方”がたくさん紹介されてたよ。
その中から、「これは気になる!」って思った仕事を3つ、ピックアップしてみたの。
僕:
おっ、気になるやつだ!教えて!
🌿 働くほど健康に?「農業」
しおり:
まずひとつめは農業。
意外かもしれないけど、65歳以上で最も人気のある仕事の一つなんだよ。
僕:
へぇ、体力的にきつそうなイメージだけど?
しおり:
もちろん無理は禁物だけど、自分のペースで体を動かせるし、
「太陽の下で働けて気持ちがいい」「野菜が育つのが楽しい」って声も多いんだって。
どうせ散歩するなら、その時間で少しお金がもらえる仕事をって感覚なんだって。
🏢 人付き合いが苦手でもOK「マンション管理人」
しおり:
2つめはマンションやビルの管理人。
これは人付き合いが苦手な人にもおすすめの静かな仕事。
僕:
おぉ、それちょっと気になるかも。何するの?
しおり:
設備のチェックや簡単な掃除、巡回業務が中心。
1人でやることが多いし、時間もゆったりでプレッシャーが少ない。
「マイペースに働けるから、心が穏やかになる」っていう声もあったよ。
🧹 達成感が嬉しい「清掃員」
しおり:
3つめは清掃の仕事。
一見地味に思えるかもしれないけど、「終わったらきれいになる=成果が見える」って気持ちよさがあるの。
僕:
それ、ちょっとわかる。きれいになると達成感あるしね。
しおり:
そうそう。
労働時間も短めで、週に2〜3回だけという働き方もできる。
「人から感謝される機会が多い」「やることが明確でわかりやすい」っていうのも人気の理由なんだ。
僕:
なるほどなぁ…。
ガツガツ働くんじゃなくて、「動きながら、誰かの役に立つ」っていうのが、今の時代の働き方なのかもね。
しおり:
うん、“誰かのために動くこと”が、心と体の元気にもつながるんだと思うよ。
無理しない、でも前向き——そんな働き方、いいよね🌿
5. やりすぎ注意|実践時の落とし穴と対処法
僕:
いろんな働き方を知れて、ちょっと未来が楽しみになってきたよ。
でも…調子に乗って頑張りすぎて、体を壊したりしないかな?
しおり:
うん、いい気づきだね。
実は、“気軽に始めたはずなのに、気づけば働きすぎていた”ってケースも少なくないんだよ。
僕:
えっ、それって意味ないじゃん…。
せっかくの“ちょうどいい働き方”が、結局ストレスになっちゃうってこと?
しおり:
そうなの。
たとえば、清掃や介護の仕事って感謝される場面も多いけど、人手不足でシフトが増えがちだったり、つい引き受けすぎてしまったり…。
「断れない性格」の人は、特に注意が必要なんだ。
僕:
あぁ…なんか、自分が頼られるとつい断れないタイプだから、ちょっと心配かも…。
しおり:
そんなときはね、最初から**「週2回だけ」「午前中だけ」って“自分ルール”を決めておくのがおすすめ**。
働くことが日常になると、いつの間にか“無理してる”ことにも気づきにくくなるからね。
僕:
なるほど…あえて“線を引いておく”ってことか。
しおり:
うん。
それに、気になる症状が出たら、すぐにお休みする勇気も大事だよ。
「せっかく始めたのに…」って思わずに、**“休むのも働き方の一部”**って考えてほしいな。
僕:
無理しない、断る勇気を持つ、そしてルールを決めておく——
まさに“ちょうどよさ”を守るための秘訣なんだね。
しおり:
そう。
自分のペースを大切にすることが、老後の働き方でいちばん大切なことかもしれないね🌿
📊 まとめ表|『年金+月10万円で、人生にハリが戻る。』
テーマ | 要点 |
---|---|
“老後=引退”の時代は終わった | 人生100年時代、65歳以降も働くのが当たり前に。70代でも3人に1人が就業中。働くことが生活のハリになる。 |
ついやってしまう“間違った思い込み” | “年取ってまで働くのはかわいそう”という価値観はもう古い。働く理由は“お金”から“生きがい”へシフト中。 |
書籍から学ぶ“成功のエッセンス” | 60歳以降、仕事の満足度が上がる傾向。月5〜10万円の収入がちょうどいい。65歳で“転職”する人も多数。 |
僕が気になった働き方3選 | 農業=自然の中で健康的に働ける。管理人=静かで人付き合い少なめ。清掃員=達成感があり短時間勤務も可。 |
やりすぎ注意|実践時の落とし穴と対処法 | 気づかぬうちに働きすぎることも。最初に“自分ルール”を決めておくのがコツ。無理せず、休む勇気も必要。 |
最後に|自分に合う働き方を見つけるには | “働かなくてもいい”ではなく“働いてもいい”選択肢。自分らしい働き方が心の豊かさにつながる。 |
ラストメッセージ|自分に合う働き方を見つけるには
僕:
こうして話を聞いてきて思ったんだけどさ、
「老後=働かなくていい」っていう思い込みに、ずっと縛られてた気がする。
しおり:
うん、それってすごく自然なことだと思うよ。
でもね、今の時代は“自分らしく働く”ことが、老後の幸せにつながっている人が本当に多いんだ。
僕:
働くって、単にお金を稼ぐだけじゃなくて、
「自分の役割がある」「誰かに感謝される」っていうのが、生きがいになるんだね。
しおり:
そう。
しかも定年後の働き方は、“選べる”っていう自由がある。
昔みたいに、会社に縛られることもないし、誰かに指示されて働き詰めになる必要もないの。
僕:
「週3だけ」「午前中だけ」「自分のペースで」——
そんな働き方ができるなら、むしろ老後がちょっと楽しみかもしれないな。
しおり:
ね?
これからの時代、定年はゴールじゃなくて、新しいスタートラインなんだと思う。
今からでも、自分に合った働き方をゆっくり見つけていけばいいんだよ。
僕:
うん。焦らず、無理せず、自分らしく。
なんだかちょっと、未来が明るくなってきたよ。ありがとう、しおり。
しおり:
どういたしまして。
またいつでも、図書館で待ってるね📘
📘紹介書籍
『月10万円稼いで豊かに暮らす 定年後の仕事図鑑』
著:坂本貴志 出版社:日経BP
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