「やる気が出ない」を突破する第一歩
僕:やらなきゃいけないのに、どうしても動けないんだよね…。僕って意思が弱いのかな…。
しおり:そんなことないよ。それ、脳の性質が大きく関係してるんだよ。
僕:脳の性質?
しおり:そう。脳はもともと省エネモードで「できるだけ動きたくない生き物」なの。だから、先延ばししちゃうのは君が悪いわけじゃないんだよ。
僕:そうなんだ…ちょっとホッとしたよ。でも、どうしたら動けるようになるんだろ。
しおり:脳の仕組みを味方につければ大丈夫!今日は脳神経外科医・菅原道仁さんの著書**『すぐやる脳』**をもとに、先延ばしをやめて行動できるようになる6つの方法を紹介するね。
僕:6つもあるんだ!
しおり:この記事を読み終わる頃には、きっと「まず5分だけやってみよう」って一歩踏み出したくなるはずだよ。
脳は怠け者!?行動できないのは普通のこと
脳の省エネモードが先延ばしを生む
僕:やらなきゃいけないのに、つい後回しにしちゃうんだよね…。僕ってダメだなって思っちゃう。
しおり:それはね、脳が省エネモードだからなんだよ。
僕:省エネモード?どういうこと?
しおり:脳って1日のエネルギーの約20%を使う大食い器官なの。だから「なるべく使いたくない!」って、ついサボろうとしちゃう性質があるんだよ。
僕:そうなんだ…。だから先延ばししちゃうんだね。
しおり:そうそう。しかも新しい挑戦とか失敗しそうなことは「やめとけ!」ってブレーキをかけちゃうの。だから行動できないのはごく自然なことなんだよ。
「行動できない自分」を責めないことが大切
僕:じゃあ、行動できないのって僕が弱いせいじゃないんだ?
しおり:全然違うよ!脳の性質のせいなんだから、まずは自分を責めないことが大切。
僕:でもさ、責めないともっとサボっちゃいそうな気がするけど…。
しおり:それ逆効果だよ。責めるとストレスが溜まって、余計に動けなくなっちゃうんだ。
僕:そっか…。じゃあどうしたらいいんだろ?
しおり:このあと紹介する方法を使えば、脳のブレーキを外して動けるようになるよ。まずは「行動できないのは普通のこと」って受け入れるところから始めよう。
ドーパミンが行動を加速させる
達成感・期待感がやる気を生む仕組み
僕:でもさ、動き出すって言ってもやる気が出ないんだよね…。
しおり:そこでポイントになるのがドーパミンだよ。
僕:ドーパミン?なんか聞いたことあるけど…。
しおり:ドーパミンは**「もっとやりたい!」って気持ちを生み出す脳内物質のこと。例えばSNSで「いいね」がつくとまた投稿したくなるでしょ?
僕:あー、わかる!
しおり:あれもドーパミンの働きなんだ。行動して達成感や期待感を得ると、ドーパミンが出て、さらに行動したくなる。この好循環**がやる気を生むんだよ。
ドーパミンを味方につける方法
僕:じゃあドーパミンを出せばやる気が出るってこと?
しおり:そういうこと!ポイントは小さな達成感を積み重ねることなんだ。
僕:小さな達成感?
しおり:うん。例えば大きなタスクをいきなり全部やろうとすると挫折しやすいよね。でも**「まず5分だけやる」「今日はこの1ページだけ読む」みたいにハードルを下げると達成しやすくなる。
僕:それならできそう!
しおり:そうやって「できた!」を繰り返すとドーパミンが出て、自然とやる気が湧いてくる**んだよ
まず始める!「作業興奮」を活用する
やる気は行動のあとにやってくる
僕:やる気が出ないと、どうしても動けないんだよね…。
しおり:その考え方が逆なんだよ。やる気は行動のあとに出てくるんだ。
僕:え?逆?
しおり:そう。ちょっとでも行動を始めると「できそう!」って脳が感じてドーパミンが出るの。すると自然とやる気が出てくるんだよ。これを**「作業興奮」って言うの。
僕:じゃあ、まず始めればいいってこと?
しおり:そうそう。「やる気が出てから始める」じゃなくて、「やる気を迎えに行くつもりで始める」**のがコツだよ。
5分だけでも動き出してみる
僕:でも、やっぱりやる気が出ないときもあるよね…。
しおり:そういうときは**「5分だけやる」って決めて動き出してみる**んだ。
僕:5分だけ?
しおり:うん。たった5分でも手をつけると、「ここまでやったからもう少しやろうかな」って気持ちになりやすいよ。
僕:なるほど…。それならできそうだな!
しおり:そうそう。まずは一歩。小さなスタートが大きな行動につながるんだよ。
完璧を目指さず「見切り発車」する
50点でもいいから始める
僕:準備が整ってからじゃないと始められないんだよね…。
しおり:その気持ち、わかるよ。でもね、完璧を目指すほど動けなくなるんだ。
僕:たしかに…。でも中途半端に始めるのは不安だな。
しおり:大丈夫。50点でいいからまず始めることが大事なんだよ。やりながら修正すればいいんだから。
僕:50点でいいのか…。ちょっと気が楽になるな。
しおり:そうそう。とりあえず走り出してから調整する。それが一番早く前に進める方法だよ。
やりながら改善する
僕:でも、失敗したらどうしようって思っちゃうんだよね。
しおり:失敗してもいいんだよ。やりながら気づいたことを直せばいいんだから。
僕:そう考えると、失敗するのも悪くないかも。
しおり:そうだよ。人気のYouTuberだって最初の動画はびっくりするくらい質が低かったりするんだよ。最初から完璧なんて無理なんだ。
僕:そっか…!じゃあ、まずやってみることが大事なんだね。
しおり:その通り!「完璧になってから」じゃなくて「やりながら整える」。これが動ける人の考え方だよ。
目標を小さく分解して成功体験を積む
大きな目標をそのまま追わない
僕:大きな目標って、途中で挫折しちゃうんだよね…。
しおり:それは自然なことだよ。ゴールが遠すぎると、やる気が続きにくいんだ。
僕:じゃあどうすればいいの?
しおり:ポイントは、目標を小さく分解すること。
僕:小さく分解?
しおり:そう。例えば300ページの本をいきなり全部読もうとすると大変だよね。でも**「1日5ページだけ読む」って決めると取り組みやすくなる**んだよ。
小さな成功体験を積み上げる
僕:たしかに、それならできそう!
しおり:そうやって小さな成功を積み重ねると、「自分はできる」っていう自信が育つんだ。
僕:なるほど…!
しおり:しかも1つクリアするたびにドーパミンが出て、さらにやる気が出てくる。
僕:小さな達成感の連鎖がやる気につながるんだね。
しおり:その通り!「昨日もできた、今日もできた」って自分に言える状態を作ることが、挫折しない秘訣だよ。
環境と人間関係を整える
周囲の影響を味方につける
僕:やる気が出ないときって、なんか周りの雰囲気にも引っ張られるよね…。
しおり:その通り。人は環境や人間関係から大きな影響を受ける生き物なんだよ。
僕:じゃあどうすればいいの?
しおり:ポイントは、頑張っている人がいる環境に身を置くこと。例えばジムに行くと周りの人が一生懸命トレーニングしているのを見て、自分もやろうって思えるでしょ?
僕:あー、たしかにそうかも!
しおり:そうやっていい影響を与えてくれる人や場所を選ぶことが大事なんだよ。逆にうまくいってない人ばかりと一緒にいると引っ張られてしまうから注意が必要だね。
身近な環境も整える
僕:人間関係だけじゃなくて、部屋の中とかも?
しおり:そうそう。散らかった環境では集中できなくなるっていう研究結果もあるくらいだからね。
僕:たしかに部屋が散らかってると気持ちもモヤモヤする…。
しおり:だから部屋を片づけるだけでも気持ちがスッキリして行動しやすくなるんだよ。まずはデスク周りやよくいる場所から少しずつ整えてみて。
僕:なるほど…!それならすぐできそうだな。
しおり:「自分がいい影響を受けられる環境を作る」これが行動力を高めるポイントなんだよ。
自分に言い聞かせる・本当にやりたい目標を見直す
自己暗示で動き出しやすくする
僕:やろうとは思っても、なかなか動き出せないときってあるよね…。
しおり:そんなときは自分に言い聞かせるのが効果的だよ。
僕:言い聞かせる?なんかちょっと照れくさいけど…。
しおり:でもね、脳は耳から入る言葉に強く反応するんだ。だから「今日はこれをやる!」って声に出して宣言することで行動しやすくなるんだよ。
僕:なるほど…!思うだけじゃなくて声に出すのが大事なんだね。
しおり:そうそう。「5分だけやろう」「今日はこのタスクを終わらせる」って小さな目標を口に出すだけでも全然違うよ。
本当にやりたい目標を見直す
僕:でも、そもそもやる気が出ない目標もあるんだよな…。
しおり:それはその目標が本当にやりたいことじゃないのかもしれないね。
僕:え…そうなのかな?
しおり:やる気が長続きするのは「自分がやりたい」「楽しい」って感じる内発的な目標なんだよ。逆に**「褒められたい」「怒られたくない」みたいな外発的な目標は続きにくいんだ。
僕:たしかに…心からやりたいことの方が頑張れる気がする。
しおり:だから「これは本当に自分がやりたいことなのか?」って一度立ち止まって見直すことが大事**なんだよ。そうすれば自然とやる気も湧いてくるはずだよ。
まとめ|「やる気が出ない」は脳の性質。小さな一歩で変わる
僕:今日いろいろ聞いたけど、結局「やる気が出ない」のって僕のせいじゃないんだね。
しおり:そうだよ。脳はもともと省エネモードで動きたくない生き物なんだ。だから自分を責めなくていいんだよ。
僕:ちょっと気持ちが楽になったよ。でも、どうすれば動けるんだっけ?
しおり:ポイントはこの6つだね。
行動できるようになる6つのポイント
ポイント | 内容 |
---|---|
1. 脳は怠け者だと理解して自分を責めない | 行動できないのは脳の性質。責めると余計動けなくなる |
2. ドーパミンを味方につけて小さな達成感を積む | 5分だけやる・1ページだけ読むなどで達成感を得る |
3. まず始める!「作業興奮」を活用する | 行動を始めるとやる気が出る。「やる気を迎えに行く」 |
4. 完璧を目指さず50点で見切り発車する | 最初から完璧を求めない。やりながら整える |
5. 目標を小さく分解して成功体験を積む | 大きな目標は小さく区切ってクリアしやすくする |
6. 環境・人間関係・部屋を整えて行動の土台を作る | 周囲の影響を味方に。部屋を整えるだけでも効果あり |
僕:こうやって聞くと、全部できそうな気がしてきた!
しおり:そうそう。小さな一歩を踏み出すことが一番大事なんだよ。まずは「5分だけやってみよう」って動いてみよう。
僕:うん、今ならできそうだよ!
しおり:その気持ちがあれば大丈夫。小さな一歩が大きな変化につながるからね。
しおりと僕のラストメッセージ
しおり:行動できないと、「自分はダメだ…」って責めたくなるよね。でも忘れないで。行動できないのは脳の性質で、あなたのせいじゃないんだよ。
僕:脳が省エネモードだから仕方ないんだよね…。ちょっと気が楽になるな。
しおり:そうそう。脳はなるべく動きたくない生き物だから、やるべきことを後回しにしちゃうのは普通のこと。大切なのは、自分を責めずに「まず5分だけやってみよう」と小さな一歩を踏み出すことだよ。
僕:一歩踏み出せばドーパミンが出て、自然とやる気が湧いてくるんだよね。
しおり:その通り!そしてその小さな一歩が積み重なっていけば、気づけば大きな変化になっているはずだよ。「やる気が出ない」ときほど、小さなアクションを重ねることを意識してみてね。
僕:うん、今日教えてもらった6つの方法、まずは「5分だけやってみる」から始めてみるよ!
書籍紹介
今回の記事は、脳神経外科医・菅原道仁さんの著書
『すぐやる脳』(文響社)を参考にしました。
本書では、「先延ばしをやめて行動できるようになる方法」を、脳の仕組みを踏まえて具体的に解説しています。
やる気が出ない理由を科学的に理解できるので、「自分を責める気持ち」が減り、行動のハードルがぐっと下がりますよ。
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